獣医さんの電子工作とパソコン研究室 |
25.アマチュア的ジャンクケースの再活用方法 |
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■ 概 要 ■ 以前から利用している手なのですが、ジャンクのケースに別ものを組み込むとき、プラスチックのパネルを作って、以前あいていた穴を隠す方法というだけです。 正確なケースの金属加工は、充分な工作器具のない我々にはわりあい面倒であります。 また、ケース表面に傷つけずに加工するのが難しかったりします。 この方法ですと、金属加工はかなりラフで大丈夫ですし。パネル表面にはプラスチック板を使いますので加工が楽です。表面に施したレタリングの保護処理も、この方法だとたいへん楽で綺麗に仕上がります。 |
1.パネル面の設計
MS Word
で部品の配置を考えながら、パネルのレイアウトを作っています。 |
2.ケースに穴あけ位置を印す | |
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ワードで印刷したレイアウトをケースに貼り付け、穴あけ位置をセンターポンチや鉛筆で印をつけます。
補助線をケース表面に引きながら穴あけ位置決めするより簡単です。
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3.ケースのラフな穴あけ | |
卓上ボール盤を使って穴あけします。大きな穴はニブリング・カッター(ハンドニブラー)、またはリーマーを使い大体の大きさにカットします。少々、大きめに穴を開けておいたほうが後で楽です。 部品が入るのを確認し、ヤスリでバリ取りします。この際にも、表面に傷がついてもOKです。気を使いながら作業しなくても、ばりばりやって大丈夫です。 |
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使える穴は利用したほうが加工は楽です。 | |
写真左:どこでも売っているHOZANのハンドニブラ、20年以上前に購入。最近、PCのケースを無理やり切ろうとして、刃が曲がってしまったため写真右のタイプのニブラを購入、HOZANのものより使いやすいです。 http://www.engineer.jp/products/tz20/tz20.html |
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4.パネル面に穴をあける |
ケースの表面を隠すパネル面に、ケースの穴をもとに穴あけ位置ををうつします。今回使ったパネル面は、手元にあった薄い白の塩ビ板です。プラ板や塩ビ板はホームセンターで購入できます。 |
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5.パネル面に文字を入れる | |
パネル面に文字を入れるわけですが、今回は、ノーカットタイプのインクジェットプリンタラベルで前面を覆う形にしてみました。パネルへの色づけもできるし、仕上がりは上々です。 最初にワードで作成した穴あけレイアウトを基に作ります。 もちろんレタリングでもOKです。パネル面がフラットですのでレタリングで文字を入れるのもケースに直接文字を入れるより楽です。 |
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この場合、インクジェットプリンタラベルにカッターでメーター用の大きな穴をあけ、ガイドとしました。そして、塩ビ板へ貼り付けます。この部分は隠しようがないから慎重に作業します。 |
5.パネル表面を保護する | |
パネル表面の保護には、透明の粘着フィルムを使用します。よく、図書館の本の表紙に貼ってあるフィルムです。最近ではホームセンターでも手に入るようです。 |
最後に、カッターで必要な穴を開けます。 | |
6.組み付け | |
これで、完成です。 簡単に、きれいなパネルが製作でき、ジャンクケースの穴も塞がっています。 AT電源のケースを利用しましたが、なかなか格好が良いです。 |
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7.昔作ったものですが |
こちらのケースは何度となく作り直されたもので、裏側から見ると穴だらけです。 最後は1987年に秋月のキットを使用した安定化電源(LM317/2N3055)を入れ、現在でも現役で使用しております。 元々、このケースは私が小学生の頃(約25年前)、初歩のラジオに出ていた50MHz-AM送信機を作るために購入したケースです。ケースの中身は何度となく変わってきました。 |
パネル面はプラ板です。文字はレタリングを貼り付けてあり、粘着保護フィルムでカバーしてありますので、現在でも色あせず文字もはがれていません。 |
ジャンクのケースでも、このようにして立派なケースとして利用することができます。 若手の皆様のジャンク部品活用の参考になれば幸いです。
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Last up date 2004/10/20 | |