獣医さんの電子工作とパソコン研究室
 
 17.秋月・焦電型センサキットの製作とセンサーライト
(トランスレス電源、SSR使用)
 
秋月の焦電型センサキットを製作しましたのでレポートします。 回路はほとんどそのままですが、電源にトランスレス(コンデンサ入力型)を採用しました。 また、付属のリレーはやめて、SSRを使用しました。

1. 回 路
秋月のセンサキット自体は、そのまま製作しました。
このキットは高感度焦電型赤外線センサを使い、移動する生体を検知するものです。

焦電素子は人体からの赤外線を、熱に変換して検出します。全ての波長に対して一定の感度を持っており、窓材により波長の範囲を限定しています。そのセンサの前で生体が動くと信号が発生します。これをオペアンプで1600倍に増幅し、ウィンドウコンパレーターにより単純なon/offの信号にしています。
センサ(RE814S)にはフレネルレンズというものを組み合わせ、視野を設定しています。
キット付属のものは単一指向性のもので、視野角5°視野距離30mのものです。

単純なon/offの信号は555のタイマで延長され、リレーを駆動するようになっています。また、昼間動作しないように、この555の動作をCDSで制御しています。

電源の部分はトランスレス(コンデンサ入力型)としました。トランスレスの回路は、ELECTRONICS SHELVES さんを参考にさせていただきました。 また、キットはリレーを使う回路なのですが、リレーの代わりにSSR(G3MB-102PL)を使用しました。


2. 製 作
電源部とセンサ部の写真です。 若干パターンカットしたりしてます。

 

透明のプラスチックケースに収め、25Wのミニ電球を付けました。
天井から取り付けるため、これらを2mm厚のアルミ板にネジで固定し、写真のように天井にビス止めしました。

 


3. 使用雑感
今回はトランスレス電源にこだわってみました。 ACアダプタを使うより、全体の消費電力は押さえられるし小型化できスマートではないかと考えたからです。(この程度抑えても、何の役にも立たないかもしれません)。
 
回路の消費電流はトランスレス電源部より78L05に入る前で消費電流を測定したのですが、センサOFFの時 3.3mA 、ON時 14.8mAでした。このトランスレス回路では50mA位の余裕があるらしいのですが、実験していません。(流せる電流はコンデンサの容量に左右されるらしい、こちらのサイトに参考になる解説があります→博物電気研究所 実験のページ

キットのフレネルレンズは視野角が小さいので、市販のセンサーライトよりも取り付け場所と向きを考えないと使い物になりません。 現在、物置(私の作業場)の中で使用していますが、かなりレンズがシャープな特性を持っているような感じです。


4-1. 市販のセンサーライト@
参考に、同じく秋月で売っていた焦電センサユニット完成品(NS-300)のトランスレス部の回路図です。半波整流ですのでオシロで見ると若干リプルが見られますが、動作には支障ないようです。

 

使用しているICはCS9803GPという中国の会社が作っているものらしいです。


4-2. 市販のセンサーライトA
このセンサーライトはリレー駆動です。部品点数も多く、トランスレス電源部は、全波整流に78L08レギュレータを使った典型的な回路でした。HA17324A Quad OP amp を使用、基本的な構成は秋月のキットと同じです。 外部チャイム用の端子が付いていますが、この出力はフォトカプラです。

 


5. 市販のセンサーライトの応用
現在は、市販のセンサーライトが格安で手に入りますので、これを利用した方がいいですね。
下の写真は、裏口の室外灯に市販のセンサーライトのセンサー部を取り付けた様子です。
このセンサー部分はリレー駆動でした。

 
Last up date 2003/10/18

 

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