獣医さんの電子工作とパソコン研究室
 
 11.IBM ThinkPad 560 充電不良の修理


かなり古いノートパソコンなのですが、薄い、軽いということでインターネット端末として現役で活躍している IBM ThinkPad 560 type 2640 (Pentium 133MHz) のバッテリーが充電されていない事に気づき、いろいろ調べたところ簡単に修理できたのでレポートいたします。
こんな古いマシンでも、インターネットの端末としてWindows98で充分に使用できています。 無駄なソフトは入れていませんので起動も早いし、けっこうサクサク動いています。 現在はワイヤレスLANのカードを入れてさらに便利に使っています。
それほど高スペックのマシンでなくとも、個人での使用であれば十分だから、パソコン需要が停滞しているというのもうなづけます。
まずは調査。 いつものようにインターネットで何かないかと調べると、ThinkPadLove というサイトを発見、ここに ThinkPad 560 「バッテリ無し表示、充電せず」 修理 というページを見つけたので、早速分解、いろいろいじってみました。
 
で、このサイト、いろいろなノートパソコンのバッテリー交換がレポートされています。非常に参考になるサイトです。 
 
右の写真は、結局、いろいろいじっているうちにバラバラになったThinkPad560
 
まずはテスターで端子部分の電圧を測定、やっぱり充電していません。もう一台のTP560のバッテリーをつけても同じです。というよりバッテリーを認識していないのかも。
基板をいろいろいじっているうちに、時々充電ランプが点くときがあることを発見!
 
これは ThinkPadLove のサイトに出ていたように、充電部基板と、メイン基板の間のコネクタ部分に問題あるのかもしれないと思えてきたら、なんだかわくわくしてきました。
(←赤丸部分が充電部基板)
 
取り出した充電部基板を、よーく観察・・・。
右側の黒い頭、シルバーの柄の器具は、病院で使っている「検眼鏡」なるもので、目の中を見たりするのに使う器具です。
 
見たい部分にライトがあたり、レンズで拡大して見えるので、時々、工作に利用しています。 便利!

 
基板全部のハンダをチェック(検眼鏡を使って目で確認)
コネクタ周りも見たのだけど、なかなか目視では半田不良はわかりません。
 
あきらめずに、いろいろな角度からコネクタ周りを見ていると、あれっ?  赤丸で示したあたりの半田が数本おかしいような気が・・・。
どうもパターンから浮いているような気がしてきました。
コネクタのピッチが狭くてよく見えないのと、なかなかうまく同通テストができないので、とりあえずハンダ付け作業に・・・。
 

これが、とっても大変。ピッチが小さくて、私の持っている極細先のハンダごてでも到底かなう代物ではありません。 1本1本ハンダを盛ってゆくなんてできません。
 
しばし考えているうちに、ふと、どこかで見たフラットパッケージのハンダ付けを思い出しました。
ハンダを全体に盛ってしまい(全部をブリッジさせてしまう)、あとからハンダ吸い取り線で余分なハンダを吸い取るというやり方です。 やったことないれけれど挑戦したところ大成功でした!
 
実際にやっている写真が無いのですが、きれいにできていたので再度半田を盛って写真を撮る勇気がありませんでしたが、この方法でしっかりハンダを盛ることができると思います。
まずはバラックでテスト。
こんどはしっかり充電ランプが点灯しています。 基板をゆすっても、押しても、ひねっても消えません。
 
修理、大成功です! 

ひとまず元通りに組みなおして、再度確認。
OKです。
 
黄色の矢印部分のLEDが充電インジケーターです。
修理する前は点灯していませんでした。


 
とりあえず、今回の修理は大成功でした。 本当にインターネットの便利さを実感いたします。
たぶんWebでの情報が無かったら修理しなかったでしょう。
 
ThinkPadの充電不良は多いと、ThinkPadLoveのサイトにも書いてありました。
私のマシンも同じ部分のコネクタのハンダが浮いていたために充電しないという現象が起きていたわけで、同様の症状のマシンをお持ちの方は、ぜひチャレンジしてみてください。
 

 

Last up date 2003/1/24

 

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