獣医さんの電子工作とパソコン研究室
 
 12.Welch Allyn 検眼鏡バッテリー交換と充電台の改造


Welch Allyn 検眼鏡のバッテリーが逝ってしまった(充電しても使えない)ので、手元にあるバッテリーを利用して専用バッテリーーもどきを製作いたしましたのでレポートします。
同時に、充電用の専用台のランプが切れていたので直すと同時に、充電インジケーターLEDをつけましたので併せてレポートします。
 ■ バッテリーの交換 ■ 
  3.5Vハンドル用のニッカド・バッテリーです。(Model 72200、98年1月のシールがありました)
特殊な形の組電池です。脇に出ている端子がマイナス極、上下がプラス極です。直径は約26mm 長さ70mmでした。
バッテリーを分解した写真が右側です。 テスターで調べると0Vで、完全に逝ってます。たぶん安全弁のところにあるヒューズが飛んでしまっているものと思われます。
左の図は、ハンドルの内部の模式図です。 充電用のプラス端子が低部にあるため、バッテリーの底の金属がプラス極になるように組んでありました。
■失敗談・・・リチウムイオン電池

代用になるものは・・・。 ふと思いついたのが3.6Vのリチウムイオン電池です。 直径が異なりますが電圧はちょうど良いし、長さも似ています。 
そこで、以前ノートパソコンより取り出したバッテリーがまだ使えそうでしたのでこれを利用(LGR18650P 3.6V 1350mAh)し、考え抜いたあげく、スマートなものが出来上がりましたが・・・
 
この充電器では、リチウムイオン電池の充電はできませんでした。充電どころか、過放電になってしまいバッテリーの起電力は0Vになり、再起不能になってしまいました。
 
リチウムイオン電池は、充電の条件がしっかりしていないとダメなんですね。勉強になりました。
充電部を定電圧、定電流のものにすることも検討しましたが、またまた吉野電装さんのホームページにちょうど良さそうな丸型のバッテリーがありましたので使用しました。

■そこで・・・ 
 
吉野電装さんより、丸形ニッカドを購入、直径 14mm 長さ 29.5mm 3個のボタン型ニッカドの組電池で容量は250mAhです。
 
これを2個組み合わせればちょうど良い長さになりました。
もともとの電池と同じ長さにするためと、接触する端子を作るために、下の写真のように木のブロックを使い、卵型端子を木ネジで止めたものを利用しました。 見てくれは悪いですが、我ながらなかなかの出来です。最後はビニールテープで巻いて完成です。

 


 ■ 充電台の改造 ■ 
まず、真中にある電源ランプが点かなくなっていたので、交換しようと思い始まりました。
 
基板を見て、いろいろ調べているうちに、ついでに充電用のインジケーター(充電中は点灯)を追加しようと思い、簡単な改造ですが、してみました。
 
右写真は、改造後の完成写真です。
簡単な回路でした。
半波整流して、電流制限用の抵抗があるだけ。 要は、常に充電しっぱなしです。

改造前回路図です。AC125V仕様です。 電源ランプはネオン管を使用していました。
テスタで電圧を調べると B点(充電中、専用バッテリー) 3.7V  35mA でした。
 

これを、上の図のように改造しました。
充電電流は 約30mA程度流れています。 半波整流なのでLEDはちらついています。
 

 

LEDの取り付けと、配線の様子
これで、ハンドルが充電台に置いてあるときには緑のLEDが光ります。
「充電しているぞ」という感じて、気持ちいいですね。
ついでに、硬くて太いACコードも、普通のものに交換してしまいました。 取り回しが楽です。
医療機器のACコードは、皆、無骨ですね。


 
今回は、特殊なバッテリーを置き換えてみました。いろいろ試行錯誤を重ね、今回は失敗もありましたが、いろいろ勉強になりました。

 

 2003/1/26
Last up date 2003/2/20

 

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