獣医さんの電子工作とパソコン研究室
 
 49.OMRON COLIN BP-508の修理

メーカーでは修理不能として戻ってきましたが、
簡単な問題で不具合となっていたため、簡単に修理できました。
以下の報告はあくまで故障状況のレポートです。故障修理はメーカーに依頼ください。

 

 ■ 修理不能の回答までの経緯
 OMLON COLIN  (購入時は日本コーリンだった、数年前になにやら会社のごたごたでGEに買い取られ、現在OMRONの系列会社らしい) の生体モニタBP-508 typeS が購入して11年経った(1997年3月購入 2002年4月 修理 AGガスアナライザー交換、ガスフィルタASSY交換済み)

先日より麻酔ガス濃度が正常に表示されない(測定しているのはしているのだが、1%程度までしか上がらない)ため、メーカーサポートセンターにTELする。女性の方が対応に出られ、月並みな「サンプリングバイパスについているフィルターは汚れていませんか」とか「ウォータートラップは汚れていませんか」とかのやりとり、最終的に「サンプリングフィルターとウォータートラップ、サンプリングチューブを新品に交換しても同様の症状なら再度電話をくれ」とのこと。
手持ちに新品がなかったので全て購入し付け替えるも症状はかわらず。

 再度メーカーにTELする、今度は男の方が対応。症状を話し全て新品に交換した旨を話すと、「ウォータートラップのところのサンプリングチューブコネクタ部分を手でふさぎ、『サンプリングチューブがつまりました』のメッセージが出るか確認してくれ」というのでそのようにしてもメッセージが出ない。その他のいくつかのテストを担当者の言うとおりにやっても、やはりダメ。電話担当者の話では、どこがでガスが漏れていると考えられるとのこと、メーカー引き上げで修理が必要とのことで営業担当者に連絡をしてもらった。

本来なら、このようにサンプリングチューブを塞ぐと、エラーメッセージが出る。

 この電話をしてから、修理引き上げの担当者がくるまで10日、人間のお医者さんからの依頼ならすっ飛んでゆくのでしょうね。別にいいけど・・・。
とりあえず、代替機(BP-508)を持ってきてもらい修理に持っていった。

 しばらくして、修理の回答が…。 内容は補修部品の保有期間を終了しており、補修部品の在庫もなくなったので修理できませんという文書が届いた。「持ってきた営業担当者の話では、ガスモジュールの交換が必要で、部品がないとのこと」。電話サポートの時点で、既に修理不能とわからないものですかね?

 なんとなく腑に落ちない回答だったので、修理せずに戻してもらい、中を開けてみてびっくり。
こんな簡単な問題も修理してくれないのか…といった感じで、愕然としてしまいました。
法律的にうるさくなったとはいえ、この程度の工夫が補修部品の保有期間の終了という言葉で修理できないなんて、修理技術の方、情けないですね。
本当に修理現場で見たのでしょうか? それとも、新しいものを購入させるため? と疑いたくなります。

以下、修理内容を掲載します。

  
 ■開けてみる
 サポート担当者とのやり取りで、勝手にどこかのチューブやコネクター部分での漏れがあるのではないかと推測していたので、まず、ケースを開けていろいろ眺めたりいじっててみました。
まずは、ガスの流路がどのようになっているかを確認。各部品の役割も想像してみました。
正面右側
ここには、血圧測定用のモジュールかありました。写真右下方に加圧用ポンプも見られます。
上からの写真
中央の金色に光っているケースが、ガス測定用のモジュールらしいです。
その左のフラットケーブル下に、ガス測定用のポンプがあります。
 
写真右側の大きな箱は電源です、
電源基板の下には、トロイダルコアを使った大きなトランスがあります。
ANDROSというアメリカのメーカーのガス測定モジュールです。
 
 
 ■ 故障個所 発見!!!!!
 しばし眺めているうちに、発見しました!!! 
サンプリングバイパス出口のコネクタにつながっているゴム部分が劣化、切れかかっているではありませんか!!!!

これが今回の不具合の原因と確証しました。

少し引っ張っただけで、ご覧のように千切れてしまいました。
この部分はゴムでできており、経年変化なのか、ガスによる劣化なのかはわかりませんが、べとべとになっていました。
 
他に2箇所、同様のゴムによる接続部がありますが、べとべとで、ちょっと引っ張ったらちぎれました。
左:べとべとになっていた、ゴム接続部。とりあえず、全て取り除き、ました。ゴムのべとべとは、こちらのクリーナーできれいになります。
右:ゴムの内側に径を合わせるためか、ビニルチューブがあり、これもぐずぐすでした。
接続部をすべてきれいにして、新しいシリコンチューブで各部を接続しました。
 
これで修理完了です。
たったこれだけです。
ついでに、各部にたまったホコリを掃除しました。
意外とホコリがたまっていませんでした。
電源部とガス測定用のポンプ付近、いずれもファン近傍にホコリがたまっている程度です。
下側の各モジュール基板も確認しましたが、とってもきれいでした。
  
 ■ 思ったこと、その他
こうして、簡単な修理で使えるようになりました。しかし、何でこれだけのことが「保守部品がない」との理由だけで修理できないのでしょうか。
10年超えていれば耐用年数を過ぎているといわれればそれまでですが、劣化の考えられるゴム製品を麻酔ガスの流れる経路に使っているメーカーの考え方にも疑問を感じえずいられません。
 
機器が壊れなければ新しいものも売れないのはわかりますが、物を大切に使うということも、もう少しメーカーも考えてもらいたいものです。
裏返して、底板をみたら「特注品」のシールが…。
実は、この機器、購入した1997年当時、私がその機能に惚れ込んで購入したものなのです。
カタログでしか見たことがなく、デモをしてくれといっても見せてくれなかった(獣医さんに売れると思っていなかったらしいです)ので、本郷の営業所まで実物を見に行った覚えがあります。
当時は、私の欲している機能を網羅しているセットがなく、これとこのモジュールを追加してくれという感じで、必要なモジュールを追加して購入しました。(数年後にはこのセットが販売されるようになっていました)
 
 今回の問題に関しては、メーカー側の理屈もわかるのですが、なかんだかすっきりしない結果でした。
麻酔モニタ市場では一番出回っている機種ですし、同様の問題が出ているでしょうから、こんな故障があるという報告をしてみました。

ちなみに、BP508で初期画面にバッテリーテストNGの表示が出て修理不能だったという2chの書き込みがありましたが、これはモジュールにデータ記憶用のリチウム電池が搭載されていて、それがダメになっているとこのメッセージが出ます。リチウム電池の交換程度なら、ハンダづけできる人ならできます。同型のリチウム電池もまだ手に入るのに、メーカーは修理しないのですね。
 

■ご注意■
あくまで、こんな故障があったというレポートです。当方へ修理の依頼をされてもできません。
修理に関してはメーカーにお問合せください。(おそらくどんなことでも修理不能だと思います) 
  
Last up date 2008/11/24

 

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