獣医さんの電子工作とパソコン研究室 |
24.秋月 PIC-ADC計測アダプタ利用 バッテリー放電データロガー |
インターネットで見ても「秋月のPIC-ADCキットを作りました」というものはたくさんありますが、 |
■ 概 要 ■ 以前より、秋葉原に行くたびに秋月でニッケル水素充電池を買い、最初のうちは印をつけて組で使っていましたが、結局、子供のおもちゃに使い始めたら、2本のものあり、3本のものありでごちゃごちゃになってしまいました。 このため、早く放電してしまうバッテリーが過放電状態になってしまい寿命を縮めてしまっている状態になってしまいました。 そこで、捨てるのももったいないし、どうにかそれぞれの電池の特性を知りたいと考えていました。 |
◆ 回 路 図 ◆ |
それなら「放電しながらPICで電池の電圧を記録すればできるなぁ」とおもっていましたが、ずっと以前に秋月のPIC−ADC超小型計測アダプタキットを購入し、例のごとく作っていなかったものがあったのを思い出し、これを利用すれば簡単にできるだろうと計画を開始しました。 最終的には、左のような回路で秋月PIC-ADC計測アダプタより継続的にPCにデータを取り込み、エクセルVBAを使用して表示とデータの保存ができるようにしました。 |
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■ 設 計 ■
設計というほどのものではないのですが・・・。 |
そしてまた、安易な道に進んでしまいましたが、リレーを使った放電器を製作されていた方がいらっしゃって、放電停止の部分はこの方法を利用し、負荷には1.5Vの豆電球を使用することにしました。 |
リレー接点保持電圧実験の様子 |
今回使ったリレーは松下DS-1M 1.5Vの小型リレーです。このリレー、コイルに極性があります、接点を動かすために磁石を使っているのでしょう。 コイルの抵抗値は 5.7Ω 前後でした。 このまま動作させると、0.3Vくらいまで接点が離れません。 最初は手元にあった抵抗で調節して何とか1V付近で接点が離れるようにと思っていたのですが、ふと、ダイオードの電圧降下分が0.6Vだと思い出し、これを利用し約0.9V程度で接点が離れ、まずまずの成績が出ました。 |
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負荷には豆電球を使いました。1.5V 0.3Aと刻印がありましたが、NiMHバッテリーをつないで電流を測定すると250mA程度流れています。 放熱の心配もないし、インジケーターにもなりますので一石二鳥です。 しかし、電球の場合発熱で抵抗値が変化します、また、リレーの接点保持電圧も正確にというわけには行かないようです。 ですから、特性をそろえたり、正確なコントロールには不向きと思います。 |
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放電部分の回路 → 回路の中でCH1とCH2の部分にあるジャンパーは、CH2側でそれぞれCH1とCH2それぞれが単独に放電状況を測定します。 |
■ 製作 ■
ケースはジャンクTAのプラスチックケースを流用しました。加工が楽です。 取り付けてから気がついたのですが、なんと、千石電商で購入した押しボタンスイッチが、押-OFFだったのです。 |
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■ データ取込ソフト EXCEL
VBA ■
PIC計測アダプターをリアルモードで使用し、常時データを取り込みます。 これをエクセルVBAで1分ごとに電圧をシートに保存、リレーがONになった時間からOFFになった時間と電圧を表示させるようにしました。 |
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特段、難しいことは行なっていません。PIC計測アダプターをリアルモードで常に受信していて、1分ごとにセルに電圧を書き込んでいます。 放電の開始と、4本のセルがばらばらに放電停止しますので、いつ受信を止めるのかという点に若干工夫しました。 また、データをグラフ化し、ビジュアルに結果を見られるようにしました。 ダウンロード・・・Battcheck_25.LZH (85KB) |
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■ 使ってみて ■
計画はずっと以前からしていましたが、なかなか実行できずいました。 簡単な回路ですし、ブレットボード上に組んだだけでも良いかもしれません。 また、これの応用として、秋月で充電・放電・メモリーリフレッシュ機能が付いているユニバーサル・チャージャーを改造して。この機器のバッテリー端子にPIC計測アダプターをつないで、放電の状況を観察しても良いかもしれません。 特殊な1.5Vリレーも、放電終止検出もいらなくなります。 |
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■ 参照項目 ■ | |
*1 *2 |
PIC-ADC計測アダプタを利用したノートパソコンをオシロスコープもどきにする CQ出版 エレクトロニクス製作アイデア集-7 パワーエレクトロニクス編 |
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PageSince
2004/9/27 Last up date 2004/11/10 |
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