獣医さんの電子工作とパソコン研究室
 
 51.顕微鏡、光源調光器の修理
  

 

 ■ 長年使った顕微鏡の光源が壊れた
 長年にわたり使ってきた顕微鏡(Carl Zeiss LABOVAL4)の光源が突然点かなくなりました。電球が切れたのだろうと思っていたのですが、調光回路の故障でした。
もう、かなり古い機種になっておりますし、日本では珍しいカールツァイスの顕微鏡でしたので修理に出しても無理だろうと思い、毎日使っているものなので早く治さなければ不便ですので自分で修理することにしました。
 
 使われていた調光回路ですが、555を使った発信回路でスイッチングすることによって調光していることはわかりました。これだけの部品ですから、どれか壊れているだろうということで、1つずつ外して調べましたが、壊れている部品がわかりませんでした。トランジスタも規格がわからず、結局、基板から回路を書き出した見たのですが、555の出力端子3番ピンを使っていない回路でした???
調べてみても555も壊れていなさそうだし、各トランジスタもテスタであたるとショートしている感じでもありませんでした。
 
古いものです、
配線などは細かく縛って揃えてあります。
回路図中 
TR1、TR2が DV9 S18 という表示の素子、TR3がSF1268、TR4がKD501というパワー素子で、TR3からの端子には基板上に50Hzという印刷があります。
 
何故か555のOUT端子を使わず、DISCHARGE端子からランプをドライブする素子に繋がっています。
 
   光源ランプは 6V 20W のものです
6Vを加えると3A以上流れます。
結局、元の基板を修理するのを諦め、調光回路を組んでしまうことにしました。
  
 ■ 代替の回路を考える
 555を使った調光回路は 単純な発信回路をFETでドライブするものがあります。
 
Engineer's Mini-Notebook ( Radio Shack ) - 555 Timer IC Circuits を参考にしました
このシリーズはいろいろな応用例が出ていて面白いです。こちらから500円程度で購入(ダウンロード)できます。Radio Shackでサーチしてみてください。
 
 話は別なのですが、いろいろなサービスマニュアルや取扱説明書などを集めたサイトを見つけました。海外のサイトですので、マニュアルも海外のものです。LCDディスプレイの回路図があったり、PCの電源の回路図があったり、プリンタのサービスマニュアルがあったりと、参考になりそうなものがいろいろあります。  http://www.s100-manuals.com
 
 最初に上記の回路を実験で検討したのですが、今回はデューティー比を可変する方式でちょうど良い感じに調光できたので、こちらの回路を採用しました。
 D2側がC1へ充電する経路で、D1側がC1を放電する経路となっています。
これにより、発信周波数を変化させずにデューティー比を可変することができます。
計算してみると下記のような結果になるはずなのですが
↑LTspiceでのシュミレーションです。
 
製作した実際のものを測定してみると、こんな感じでした。
上の緑が555の3番ピンの波形
下の黄色はランプ部の波形です。
 
こちらは、一番絞った状態で
ランプはぼんやり点灯しています。
こちらが最大一歩手前の状態です
ランプはかなりまぶしいです。
 
ランプ部の波形が丸くなってきているのは、トランスの能力の限界を超えるためとおもわれます。
555の出力電圧も下がっています。
 
こちらが実際に組み込んだ様子です。
簡単な回路なので、スペースには問題ありませんでした。
FETの発熱もほとんど無く、良い感じに調光できます。 
大急ぎで修理しなければならなかったのですが、簡単な代替回路を組むことで対応できたので
業務に支障は出ませんでした。
現在も、毎日使っていますが、問題ありません。
 
Last up date 2009/7/28

 

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