獣医さんの電子工作とパソコン研究室
 
 50−1.モデムダイアルインで着信電話機を切り替える実験
 
<<<技術的解説>>>
 

 

 ■ NTTからから支給されたひかり電話アダプタで ISDNの時と同じ構成の電話が使いたい
 光電話(家庭用)の回線終端装置にはモジュラジャックが2個しかついていません。ISDNのTAは3個のアナログポードがついていましたから、これを利用して電話機2回線とiナンバーでFAX専用1回線としていた方も多いのではないかと思います。
 ISDDNをひかり電話に入れ替えると、ダブルチャンネルと追加番号でISDNの時と同様の使い方ができるはずなのですが、支給されたひかり電話アダプタには2個のアナログポートしかありません。
そこで、ひかり電話アダプタのモデムダイアルイン機能を利用した2アナログポートを3アナログポートに拡張する機器を考えました。

■光電話(家庭用)一般的な使い方
・・・基本プラン1チャネルと追加番号またはダブルチャネル+追加番号の場合
一つに電話機、もう一つにFAXを接続しておけば、追加番号をFAX専用として使えるが…。

 
■光電話(家庭用)でこんな使い方ができないか
・・・ダブルチャネル+追加番号
ISDNで iナンバーを追加してFAX専用にして下記のような構成で使っていた方も多いのではないでしょうか。ISDNのTAにはアナログポートが3口ありましたからできました。
★ひかり電話に昔のホームテレホン(外線が2回線収容できるタイプ)とFAXをつなぎたい場合。
 
昔のホームテレホンを活用しようと思っても、現在NTTから支給されるひかり電話アダプタには
アナログポートが2口しかありませんので、上図のようにはゆきません。
そこで、いろいろ考えたのですが、ひかり電話アダプタからは「モデムダイアルイン」という方式で、着信する電話番号が送られていることに気づきました。
「ナンバーディスプレイ」のデータと同じ形で送られていたのです。これを横取りして切替するものを作ればいいのではとひらめきました。
  
 ■モデムダイアルイン(ナンバーディスプレイ)とは
 モデムダイアルインもナンバーディスプレイも同様の手順によって送出されているもので、海外のCallerIDは割と簡単な構成で実現できるようですが、日本のナンバーディスプレイはちょっと異なった方式のようで、面倒くさい手順となっています。
   海外のCallerIDについてのサイト
   http://matthieu.benoit.free.fr/cidbasic.htm
   Build your own Caller Line Identification (CLI) (Caller ID)
  
 ナンバーディスプレイは、着信のベルがなる前に電話回線にモデム信号でデータが流れているというものです。
(ナンバーディスプレイ対応の回線に、普通の電話機を接続すると、最初の短い間隔のベルが鳴ったときに受話器をとるとこのモデム音が聞かれ、そのまま切れてしまいます。数秒後から聞こえる、通常間隔のベルの時に受話器を上げれば、正常に回線はつながります。ひかり電話アダプタの設定でナンバーディスプレイ対応に切り替えられますので、簡単に実験できます。)
 
 モデムダイアルイン・ナンバーディスプレイについてはNTT技術資料に詳細が解説されていますので、ご覧下さい。
   NTT東日本 技術参考資料一覧表 電話サービスのインタフェース
   http://www.ntt-east.co.jp/tekigou/shiryou/shiryou.html
 
 ナンバーディスプレイは相手方の発信電話番号を、ダイアルインはどこの電話番号へ掛けてきたのかを知ることができます。通常は使いませんが、ビジネスホンなどの主装置ではこの番号によって着信する電話機の鳴り分けをします。
 
■回線の電圧変化を調べる
発信・・・通常の発信時の電圧変化です。ダイアルはDTMFですのでダイアル中の電圧変化は見られません。
着信・・・モデムダイアルイン(ナンバーディスプレイ)の時の電圧変化で、モデム信号受信手順に従ったときのものです。
こんな感じで、始めに短い間隔で呼び出し音がなりますので、ナンバーディスプレイ対応回線に通常の電話機を接続するとおかしな鳴り方をしますし、短い間隔の呼出音の時に受話器を上げるとモデム音が聞かれますが、その後回線は切れてしまいます。
そのままでも数秒後には通常の呼出信号になり、この時に受話器を上げれば回線は接続されます。

■モデムダイアルイン(ナンバーディスプレイ)データの受信手順

L1-L2の極性が反転
 ↓
情報受信端末起動信号(短い間隔の呼出信号 プルプル・プルプル)
 ↓
端末側で直流ループ形成(回線を接続状態にする)
 ↓
モデム信号が流れる 1200bps FSK 半二重 V.23準拠
 ↓
受信完了したら端末側で直流ループ切断(回線を切った状態にする)
 ↓
通常の呼出信号(プルルルルル・プルルルルル)
 ↓
通話
 
■モデムダイアルイン(ナンバーディスプレイ)データの信号規格とデータフォーマット
 
 ITU-T勧告 V.23準拠、1200bps FSK 半二重 調歩同期式
 7bit スタートビット:1bit ストップビット:1bit パリティ:あり 偶数 CRCあり
 
 
たったこれだけのことでしたが、ここまで理解し辿り着くのに、実験したり相当の時間を費やしてしまいました。海外にはCallerIDの成作記事がけっこうあるのですが、日本でナンバーディスプレイのアダプタを作ったという報告をしているサイトは、1つ見つけただけでした。

   MAD研究所 ナンバーディスプレイと疑似交換機
   http://www.protom.org/mad/0074.htm
 

 ■モデムダイアルインアダプターの製作(ナンバーディスプレイ付き)
今回製作したアダプターは、ひかり電話アダプタの先につけるもので、FAX用の追加番号にかかつてきた時にはFAXが動作し、それ以外の場合は通常どうり電話が2回線使用できるものです。
 
回線としては光電話アナログ2chですので、電話2回線とFAXの3回線同時使用はできません。
ひかり電話のダブルチャンネルと追加番号の契約が必要です。
 

アダプタの製作→詳細は50-2をご覧下さい 
■ひかり電話アダプタ PR-200NE の設定
当方の地域では、まだPR-200NEですが、フレッツネクストだとPR-300が支給されていました。いずれも同様の設定です。他の機器についてわかりませんが、同じような設定だと思います。
 
まず、ブラウザでPR-200NEのIPアドレスを入力します。当方の場合 192.168.0.1 に設定してあります。
認証画面がでますので、ユーザー名とパスワードを入力します。このユーザー名とパスワードは設置した業者にお問合せください。一般的には ユーザー名:user パスワード:admin のようです。
 
★電話設定−ひかり電話共通設定・・・特に変更する必要はないと思います。
★電話設定−内線設定・・・このページの「編集」をクリックして、各アナログポートの設定をします。
★電話設定−内線設定−アナログ端末(電話機1)
★電話設定−内線設定−アナログ端末(電話機2)
今回製作したアダプターは、いくつかの問題点を持っていますが、
当初の使い方を満足できるものとなりましたので公開いたしました。(問題点は50-2で解説)
 
商品として下記のようなものが販売されています。
たぶん、同様の機能を持っているものと思われますが、購入していないのでわかりません。
LANSAM ADSL3 http://www.lets-co.jp/kaisen_kirikaeki/adsl3.htm
 
Last up date 2009/7/14

 

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